食事は、健康の回復に重要な役割を果たしています。
そのため栄養調理課では、適切な栄養管理と安全でおいしい食事の提供に向け、日々励んでおります。
また当院では、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士からなる栄養サポートチーム(NST)を平成22年度から発足させています。様々な職種が連携し、個々の患者様の病状に応じて、きめ細やかな栄養サポートを提供しています。
栄養調理課の役割
入院食の提供
- 入院された方の病気や症状に応じ、最適な食事を提供しています。
- 常食、分粥食、流動食のほか、患者様の状態に応じ、減塩食、糖尿病食、糖尿病性腎症食、腎臓食、透析食、低残渣食、胃潰瘍食、消化器術後食、嚥下食などを提供します。
- 院内での食事提供時間は朝食:朝8時、昼食:12時、夕食:18時となっています。
当院の入院食の特長
- 心臓血管専門病院として、患者様の症状に応じ塩分量を調整しています。また減塩治療が必要な方には、塩分量を6グラム未満に調整しています。
- 新鮮な食材や旬の食材を選び、薄味でおいしく食べていただけるように調理しています。
- 野菜を使った料理を多くし、一般的な家庭料理のメニューを心がけています。
- 季節や行事にあった献立で、食事に変化をつけています。
- 常食を召し上がっている患者様には、週3回の選択食を実施しています。
- 温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食べていただけるよう、温冷配膳車を使用しています。
減塩食の一例
うす味でも美味しく味わえる工夫を加えて、減塩食を提供しています。

さけ丼
市販の塩鮭ではなく、生鮭をうす塩で漬けることで、塩分を抑えます。

あっさり煮
薄切り肉を使用し、また短時間で仕上げることで、調味料の塩分を吸いすぎないようにします。

とり肉味噌マヨネーズ
マヨネーズは比較的塩分量が少ない調味料です。また、味噌と一緒に使用すると和食にも合う味付けになります。

しょうが酢和え
酢醤油としょうがの風味で、塩分が少なくてもおいしく食べられます。
行事食の提供
年間に13種類の行事食を提供しています。
また提供の際は、行事食の由来などを記したメッセージカードを添えています。
- こどもの日(柏餅、魚の塩焼き)
- 土用の丑の日(うなぎの蒲焼き)
- お盆(おはぎ、うどん、かき揚げ)
- 敬老の日(赤飯)
- 秋の味覚(栗ご飯、秋刀魚の塩焼き)
- 文化の日(ちらし寿司、紅葉麩吸物)
- クリスマス(鶏肉料理、ケーキ)
- 年越しそば(そば、かき揚げ)
- お正月(祝い膳)
- 節分(いわし、けんちん汁、福豆)
- ひな祭り(ちらし寿司、はまぐりのお吸物)

ひな祭り
ちらし寿司、はまぐりのお吸い物

こどもの日
たけのこご飯、柏餅

お盆
うどん、かき揚げ、おはぎ

クリスマス
鶏肉料理、ケーキ
栄養食事指導
入院中の方や、外来や心臓リハビリを受診されている方に、栄養や食事についての助言や指導を提供しています。
パンフレットやフードモデルを利用し、わかりやすい説明を心がけています。
食事について知りたいことがある方、食事の自己管理を始めたい方は、担当医を通じてお申し込みください。なお、事前予約制です。


減塩教室
減塩が必要な疾患のある方を対象に、月1回、3パターンの「減塩教室」を実施しています。
ご希望の方は、担当医師を通じてお申し込みください。

① 調味料編
味噌の量が異なる味噌汁を飲み比べ、調味料の塩分について学びます。

② うまみ編
だしの異なる味噌汁を飲み比べて、だしのうまみについて体験します。

③ 料理教室編
病院食調理のプロがおいしい薄味料理のコツを伝授します。

減塩調理メニュー例
薄味でも美味しい、さばの味噌煮、白菜の浅漬け、大根のそぼろ煮が完成しました。
その他の取組
- ヘルスアップ教室及び糖尿病教室での集団栄養指導
- 人間ドック及び特定保健指導での個別栄養相談